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ハイエンドノートPCの一覧
メモリ16GB、SSD512GB、CPUはCorei7、重量1.2kgを基準に各社のハイエンドノートPCを比較しました。上からおすすめの順番で並べています。
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ハイエンドノートPCの選び方
20~30万円のパソコンですので、購入はどうしても慎重になってしまうと思います。そこで、ハイエンドノートPCを選ぶうえでのポイントをまとめました。
長時間バッテリーの公称時間は気にしない
最近は10時間を超える長時間バッテリーが搭載されるようになりました。しかし、実運用を考えますと、「公称時間÷2」くらいの感覚で、あまり過剰な期待をしないことをお勧めします。
ハイエンドPCを利用するということは、処理負荷の高い作業をきっと行うということだと思います。例えば、動画編集、仮想環境、プログラミングなどです。
このような処理は、PCの処理負荷も大きく、バッテリーの消耗も早くなります。バッテリーは、電源の使うことのできない電車移動やセミナーなどの環境で、軽作業を行うことを目的にしてスペックを判断することをお勧めします。
長期間のサポート体制
ハイエンドPCは、ユーザー数が少ない一方で、長期的な使用を目的に購入する場合がほとんどです。そのため、バックアップサービスが整っているメーカーの製品をお勧めします。
国内では、富士通がパソコン事業が撤退する方向で話が進んでいます。一方で、品質が向上した中国メーカーのシェアがどんどんと拡大しています。一昔前は、Lenovoの品質が問題でしたが、山形県米沢市で生産する体制が整って以降は、問題も軽減されてきています。
5年後くらいの市場動向を予想して、強いメーカーのPCを選ぶことをお勧めします。
ハイエンドノートPCのレビュー
上記のポイントを視点に、各社の「軽い・薄い・高性能のノートパソコン」のレビューをしていきます。
HP Spectre 13
価格・スペック・サポート体制のバランスが最もとれているパソコンが、hpの「Spectre 13」です。hp社のパソコンは目的に合わせて「Spectre」「ENVY」「Pavilion」などのブランドを展開しています。その中で「Spectre」は高級機種のブランドです。デザインも非常にシンプルです。「Spectre x360」のほうは、少しゴージャスな印象があり、ビジネスシーンでは「金持ちオーラ」が邪魔をする可能性もありましたが、「Spectre 13」はそのような心配はありません。
Dell XPS 13 2-in-1
2017年にXPS13はダイナミックなアップデートが行われました。ディスプレイが「QHD+」という「3200×1800」の高解像度が特徴です。ですが、デフォルトでは文字が小さすぎ、実用には耐えられませんので、解像度を落として利用することになると思います。最近は、ディスプレイドライバーの改善があり、やっと実用で利用できるレベルになりましたが、それでも時折、画面が一瞬暗くなるなどの現象に見舞われます(2016年版XPS13)。価格はクーポンを使うとおそらく一番安くなります。筆者はビックカメラの店舗で大体17万円で購入しました。「玄人かつ神経質でなく価格重視」といった方にはお勧めです。
Epson Endeavor NA512E
他のパソコンは必ず何かを犠牲にするところがあるのですが、Endeavor NA512Eはそういった要素が一切ありません。特にカスタマイズに柔軟に対応していますので、より自分に合ったパソコンにすることもできます。値段もお手頃、サポートも非常に評判がよく、ハイエンドノートPCでは外すことのできないメーカーです。一方で、少々不安な点が、海外列強の各メーカーの台頭による影響です。国際的には強いブランド力はないため、継続・維持にはメーカーの戦略がカギを握ります。
Apple MacBook
Appleファンでしたら間違いなくMacBookの一択になると思います。ただ、WindowsユーザーがWindowsからMacへ切り替えを検討している場合は少し慎重に検討をされることをお勧めします。WindowsからMacへの切り替えで最も考えなければならないのは、よく使うアプリケーションです。例えば、PowerpointやExcelなどのヘビーユーザーでしたら、熟考されることをお勧めします。MacにもOffice製品はありますが、全ての機能が移植されているわけではありません。普段のWindowsのお仕事の中で、よく使う機能をメモしておき、Appleショップや家電量販店で実機で確かめるといった慎重さがあったほうが後悔をしないと思います。
Sony VAIO S13
VAIO S13はディスプレイを開くと、キーボードが少し浮き上がることが特徴です。しかし、この原理が机を傷つけます。家電量販店へ行った際には、VAIOコーナーの机を是非確かめてください。VAIO S13のスペックはビジネス用途のハイエンドノートPCとして非常に素晴らしいのですが、この1点から特にお客様先でノートパソコンを利用することには慎重になってしまいます。ノートパソコンの下に滑らないランチョンマットのようなものが必須で、逆にビジネスシーンでは使いづらいのかなと思います。
Asus ZenBook 3 Deluxe
SSDに1TB搭載され、他のPCの価格帯とほぼ同等という性能は非常に素晴らしいです。Asus(エイスース)は、既に一般的に認知されたパソコンメーカーの1つとなりました。他のメーカーよりも全体的に価格が安いことが特徴です。一点不安なところは、ASUS社の製品は、時折、品質テストが不足していると思われるトラブルが出ることがあります。特に、多くの方は利用しないであろう機能で起こります。もし、何かコアなことをする予定があれば、他のメーカー製のPCをお勧めします。
Lenovo THINKPAD X1 YOGA
Lenovo(レノボ)社製のパソコンは、IBMからThinkPadブランドが移った頃の名残りからか、未だにイメージを悪く思う方もいます。ですが、これは今は昔。現在は国内生産(NECパーソナルコンピュータ株式会社・米沢工場)で品質は向上しています。製品の特長はディスプレイが360度回転することです。また、タッチペンを収納できるなどの特に手書きユーザーにはうれしい端末です。価格は特別割引を利用すると20万円強となります。ご自身、あるいは、商談先がブランドイメージに引っ張られないようであれば、お勧めの選択肢です。
Panasonic CF-SZ6
ビジネスマンには人気のレッツノートですが、ハイエンドノートPCの中では高価格な選択となってしまいます。品質の安定性、耐久性を持った構造では優秀ですが、スタイリッシュな他社製のパソコンと比較すると、少し進化が止まっている感じもあります。とは言いましても、盤石なサポート体制や、パソコン修理店のノウハウの蓄積量など、国内では圧倒的な安心感があります。値段が気にならない方にはお勧めの機種です。
NEC LAVIE Direct HZ
スペックにはある程度目をつむって、とにかく軽さを重視するというのであれば、重さ769gの「LAVIE Direct HZ」をお勧めします。とは言いましても、メモリも8GBありますので、一般的なパソコンの中ではハイスペックな分類に入ります。例えば、メインPCをデスクトップパソコンで行っている場合に、出張用にある程度、性能を絞って持ち運びたいといった用途であれば、十分に活躍してくれるパソコンです。
富士通 LIFEBOOK WA3/B3
富士通社製のパソコンは、今後、購入に注意が必要です。既に富士通がパソコン事業をレノボへ移す方針というニュースがあり、サポート体制が変わる可能性があるからです。「サポートのことは気にしない、とにかくこのタイミングで安くて高性能のパソコンが欲しい。」といった方にはいいかもしれません。ですが、ファン、バッテリーという2つの劣化性の高い部品のことを考えますと、ちょっとギャンブル性の高い買い物になってしまうように思います。
東芝 dynabook UZ63/D
経営再建中の東芝ですが、2015年頃までは「KIRA」という時代を先取りした薄型ノートPCを販売していました。しかし、進化の早いパソコン業界。今は他社と横並びとなってしまった印象があります。ハイスペックノートPCのカテゴリーで見ると「UZ63/D」が東芝製品の中ではベストだと思います。ですが、スペックがほぼ同等の「NEC LAVIE Direct HZ」と比較しても、少し重量もあり、敢えて選ばれる理由がちょっと見当たらないように思います。次機種に期待したいです。
まとめ
MacBookを除きますと、「hp Spectre 13」が一番バランスがとれている機種のように思います。5~10年くらいの長期利用を考えますと、メモリは16GBあったほうがいいと思いますし、バッテリーやファンなどの故障しやすい部品が手に入りやすい機種のほうが長持ちします。ご参考となれば幸いです。